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【深く反省してお詫び】当ブログがコインチェックを推奨した件

読者ならびに記事を読まれたすべての方々へ 深く反省してお詫び

日頃より、当ブログ(jarna.jp)をご覧いただきありがとうございます。

当ブログでは昨年の6月から今年の1月まで、記事内で仮想通貨取引所としてコインチェックを推奨しておりました。当ブログが、仮想通貨を扱ったのは、VALUに関する実践記を掲載した流れのなかでのことでした。

VALUについては、手放しで推奨したわけではなく、実態を検証するように心がけてきました。

また、仮想通貨については、リスクを詳しく扱ってきました。

しかしながら、このことで、下の記事でコインチェックを紹介したことの責任が減じるわけではありません。深く反省し、参考にされた方に重ねてお詫び申し上げます。

なぜコインチェックを推奨するという愚を犯したのか

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筆者は、VALUの開設に伴い仮想通貨の取引を開始しました。そのなかで、筆者自身が使用し、操作性が良好だったコインチェックに、アフィリエイト(報酬を伴う紹介プラン)があることを知りました。念のため、仮想通貨に詳しい方が書かれているブログを確認していきましたが、コインチェックが推奨されていることが多く、問題はないと判断してしまいました。

しかし、実際には、仮想通貨交換業者への登録の許可が下りておらず、みなし営業の形でした。これは調査すれば分かったことであり、操作性が良く専門サイトが紹介しているという理由だけで、安易にコインチェックを推奨したことを、深く反省しお詫びいたします。

本来あるべきアフィリエイトの姿に反する大きな過失

当ブログには、Amazonと楽天(及びGoogleアドセンス)を除き、アフィリエイトの発リンクはほとんどございません。他サイトも運営していますが、アフィリエイトに頼らないサイト運営を心がけていますし、適正な運営を心がけています。

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人は、朝から眠るまで、何度も広告を目にします。現代の消費者は、企業の大規模な広告にさらされ、広告を通じてしか商品を見ることができないと言われています。そして広告は、いつも公正とは限りません。

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本来、アフィリエイターは、企業と消費者の間に立ち、消費者を誤った情報から守る役割を持ちます。現在のアフィリエイターは、まだ手数料の高い商品を紹介したがる面がありますが、いつか淘汰され、適正化が進むと確信しています。

このことは、過去の記事にも掲載してあります。

このような理念を持ちながら、今回コインチェックを紹介していたことは、本来あるべきアフィリエイトの姿に反する大きな過失であり、深く反省しお詫びいたします。

はてなブログでは、ほかのブログ様もコインチェックの紹介について、順次、お詫びを行っています。

広告に依存するメディアの限界

アフィリエイターやメディアは、消費者を守るべき責務を負いながら、経営を広告に依存しているという現状があります。現在、広告をほとんど掲載せず、商品の良し悪しを言及しているメディアは、『暮らしの手帳』『家電批評』など、ごくわずかです。

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『暮しの手帖』は、創刊時から自社以外の広告を掲載せずに発行して来ました。本誌の全頁を花森安治の美学で貫くため、また商品テストを厳正に行うためと、折りに触れて編集後記等で説明しています。(中略)

実は、『暮しの手帖』もたった一度だけ、裏表紙に広告を掲載したことがあるのです。(中略)この広告がどういう経緯で掲載されたのか、花森も大橋も亡くなった今となっては、詳しく知る者はおりません。

出典:暮しの手帖社 | 『暮しの手帖』のたったひとつの広告について

今回のコインチェックの不始末に関して、電通出身のある方が、次のように訴えています。

  • コインチェックの広告を受けたメディアや、広告代理店に、その責任は無いのか?
  • 少しでも売上を上げたいメディア・広告代理店と、一気に認知度を上げたい新興企業の不幸なマッチングが、社会を混乱させてしまった要素もある。

ブログという媒体も、広告に運営費を依存している面があります。しかし、そのことにより、ブログが消費者(ユーザー)の側に立てなくなるとは考えていません。例えば『日経トレンディ』は、広告を掲載しつつ、ある程度客観的な商品評価を行っているように感じます。

決め手になるのは、ブログ運営者が、収益上の基礎体力をつけることだと思います。今回、フェイスブックが仮想通貨の広告を全て拒否することを発表しました。これは、フェイスブックが、多くの広告主に支えられた、基礎体力のあるメディアだからではないでしょうか? 今後も、アフィリエイト事業や特定の広告主に依存せず、読者の立場に立った記事を書くように心がけてゆきます。

今回は、当ブログでコインチェックを推奨したことを、深く反省し、重ねてお詫びいたします。

なお、当サイトがコインチェックを紹介して得た報酬は、全額を、認定NPO法人 JHP・学校をつくる会に寄付させて頂きました。寄付は、A8netを通じて行いました。寄付金と同額をA8netが上乗せしてくれ、2倍額の寄付となるからです。

※A8netはコインチェックのアフィリエイトを仲介しておりませんので、誤解なきようお願いいたします。

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A8netについては、以下の記事で触れています。

三方良しのアフィリエイトを目指して

www.jarna.jp

筆者は、旅館の取材記事には必ず、楽天トラベル、じゃらんなどのリンクを張っています。ここで得た収益は、次の取材の宿泊費としています。良い宿を探している読者、良い取り組みをされている旅館、そして最後にサイト運営のために取材費用が必要な筆者の3者とも得をするのが、アフィリエイトの本来の姿です。近江商人の三方良しという言葉に、ブログ運営者がめざすべき理念があります。

【参考】儲け話に注意! 資金を大量に失うフェーズが確率論的に仕組まれています

今後、仮想通貨への取り組みを検討されている方は、資金を大量に失うフェーズへの認識が必要です。過去記事に2度掲載しましたが、再掲いたします。

資金を大量に失うフェーズについては、貨幣論の専門家、岩井克人氏が朝日新聞のコラムで明らかにしています。南海千一夜物語の『瓶の妖鬼』には、貨幣の特質を当てはめられる要素がある、という内容です。舞台はハワイです。

  1. 主人公の青年ケアウェは、50ドルで中に小鬼が住む小瓶を買った。
  2. あらゆる願い事がかなう小瓶だが、持ったまま死ぬと、地獄行きとなってしまう。手放すには、1セントでも安く、他人に譲り渡せば良い。
  3. 最初の持ち主は、数百万ドルで小瓶を買った王様だったそうだ。その後多くの人の手を渡り、ケアウェが買うときには、50ドルまで価値は下がっていた。
  4. 青年は、小鬼に願いを聞き入れてもらい、豪邸を建て小瓶を無事に売り払った。
  5. しばらくして、青年には恋人ができた。しかし、青年は不治の伝染病かかり、恋人に会うことも、手をつなぐこともできなくなってしまった。
  6. 青年は、ある日、泣く泣く、例の小瓶を1セントで買い取った。

この逸話は、仮想通貨、そしてあらゆる投資話やギャンブルに通ずる、珠玉のストーリーだと思います。仮想通貨は、上がるか下がるかを当てられれば、儲けることができるゲームです。相場のグラフを見れば、誰でも儲けるチャンスがあるように見えますし、実際に儲けるのは簡単です。これは『瓶の妖鬼』の4番に示された話で、誰にでも幸運は訪れます(小学生でも儲けられます)。

しかし、今年の1月に仮想通貨が暴落したように、またコインチェックのNEMが、盗まれ引き出せなくなり、大きく価値を減らす可能性があるように、中長期的に必ず『瓶の妖鬼』の6番のフェーズが訪れます。不思議な話ですが、そう仕組まれている(あるいはそういう性質を持つもの)なのです。

言い換えると、仮想通貨はトランプのようなものです。現在の相場なら、赤いカード(ハートかダイヤ)を引けば儲かり、クローバーならイーブンかちょい負け、スペードを引いてマイナスになるようなゲームであり、とても簡単に見えます。しかし、中期的に続ければ、必ず資産を壊滅的に減らす、ジョーカーを誰でも引きます。

長期保持ならこの限りではありませんし、当記事はコインチェックの再生や仮想通貨の将来性を否定するものではありません。しかし、仮想通貨は、想像以上に難しいゲームです。長く取り組まれている人に、口頭でアドバイスを受けることをお勧めします。