JR熊谷駅郊外の穴場観光スポット・妻沼聖天山(埼玉日光)をご存知ですか? 穴場観光地ですが、その彫刻と加飾は本家日光にも匹敵します。東京から日帰り圏になります。
※妻沼聖天山(めぬましょうてんざん)は、高野山真言宗の寺院です。
熊谷の穴場観光スポット 妻沼聖天山
熊谷駅からバスで20分程度の観光スポット。
正門(貴惣門)は国の重要文化財。江戸末期の技巧が凝らされています。
本堂拝殿の装飾も優れています。
アップ。
妻沼聖天山の本領は奥殿/熊谷の穴場観光スポット
入場料700円を支払い奥殿へ。日光様式の彫刻と加飾を施された必見の建物です。
鮮やかで豪華な装飾に目を奪われます。
ディティールの作り込みは見事。
http://blog.zige.jp/gegegesanin/kiji/357346.html
こちらは、日光東照宮で人気がある「眠り猫」。平和な世の中に危機が訪れれば、いつでも戦う準備があるという戦闘態勢の姿勢は、徳川家康を象徴しているとされます。
※耳と前脚の様子から眠ってはいないことがわかります。
埼玉日光(妻沼聖天山)の猫は、よく見ると花にとまる蝶と戯(たわむ)れています。これは平和への願いを象徴しています。
布袋様と恵比寿様が囲碁を打ち大黒様が観戦。神様が余暇を愉(たの)しめるほど争いが寡(すくな)い世の象徴と思われます。
慢心して木から滑り落ちた猿(=人間)を鳶(=神様)が助ける図柄です。信仰心があれば、多少の過ちをゆるす広い心を表します。
凧揚げをして遊ぶ子どもたちです。全ての装飾が厚い1枚板を掘り抜いて作られており、芸術としても最高の域に達しています。
※妻沼聖天山は、小沢五右衛門常信、後藤茂右衛門正綱ら多くの作家の共作です。
http://blog.zige.jp/gegegesanin/kiji/357346.html
日光東照宮(陽明門)には、逆さ柱があります。完成は崩壊への第一歩でもあるため、わざと欠損を作る験(げん)担ぎです。
埼玉日光(妻沼聖天山)では、正面側の獏(ばく)の右側に故意の塗り残しがあります。獏は幻獣で夢のほか「金属」を食べることでも知られます。ここにも平和の願いが込められています。
日光東照宮の三猿です。
埼玉日光(妻沼聖天山)では、建物を支えるすべて表情が異なる猿が人気です。よく探すと子を連れた猿もいます。
徳川家康を祀る公式性が強い日光東照宮に対し、埼玉日光(妻沼聖天山)は庶民の寄付を募って建立・維持されてきた歴史があります。そこには、庶民が日々楽しく平和に過ごすことへの強い願いが込められています。
埼玉日光(妻沼聖天山)は、縁結びの神様として取り上げられることが多いですが、庶民の平和な暮らしを祈願するというメッセージも持っているのです。
妻沼聖天山のアクセス/熊谷の穴場観光スポット
アクセス
・熊谷駅からバスで20分程度(6番乗り場太田駅・西小泉駅・妻沼聖天前行)。
・熊谷駅までは新幹線のほか普通列車グリーン席(780~980円程度)もおすすめ。
・特急りょうもう号などを利用し、東武線西小泉駅からバスで向かうのが裏ルート。
混雑度
上の写真はすべて土曜日の午後。知名度が低い今が狙い目です。
(参考)夏の熊谷は暑いのでかき氷がおすすめ
5月上旬に訪ねましたが、東京都とは異なり初夏のような気候でした。「茶の西田園」のかき氷はおすすめです。玄米抹茶みるく(600円)など。氷はふわふわで、本格的に煎れたお茶を使ったシロップに、あられ状の玄米がアクセントになっています。
熊谷駅のランチのおすすめ
観光のついでに寄ることができる、熊谷駅周辺のラーメンを紹介します。
北口徒歩5~6分(市役所の方向)の「きくちひろき」は地元民が強く支持するお店です。看板メニューの背脂醤油は、見た目よりはあっさりした本格派。
北口徒歩5~6分(真北の方向)の「龍門瀑」は、ラーメンマニアの大人しめの主人が黙々と創作ラーメンを作るユニークなお店です。燕三条系+富山ブラック+徳島中華そば=ニボそば肉玉ブラックなど、独自の方程式が展開されます。
時間があれば、穴場観光地深谷駅へ
時間があれば駅舎の美しい深谷駅へも足を延ばせます。
深谷駅周辺では5月頃、市内の一般宅を開放した「ふかや花フェスタ」が行われています。駅前に臨時案内所が開設されます。(^^)/じゃーな