インスタント麺の液体スープを、ふたの上に置く必要があるのでしょうか?
インスタント麺の液体スープ、ふたの上に置きますか?
インスタント麺は、液体スープをふたの上に置くことになっています。何で?
液体スープを温めるためだとしたら、液体スープは温まっても、容器の中の温度が下がるから、意味がないですよね。液体スープが1℃温まれば、容器の中は約1℃下がります。それとも、液体スープが温まり、かつ中の温度が下がらない、手品が起きているのでしょうか?
薬学部生に聞いたみたところ、次のような答えが返ってきました。
例えば(普通あり得ませんが)、液体スープの袋を容器内のお湯の中に入れた場合、熱がスープ側に移動して温まるのと同時に、それと同じだけの熱がお湯から失われるので、差し引きゼロとなり出来上がりは変わらないと思います。
ですが今回の場合、スープの袋をフタの上に置いているので、お湯との直接的な熱のやり取りは無くなります。この場合に液体スープを温めるのは、本来外に逃げていくはずだった熱と考えると、熱量のロスを減らしていると言えるので、若干温かいスープになるのではないでしょうか?
納得のいくような、いかないような……
「液体スープを温めるのは、本来外に逃げていくはずだった熱」なのでしょうか?
外に逃げていくはずだった熱Aを、液体スープが効率よく回収するのは分かるのですが、内部で循環する熱Bもありますよね? すると、冷たい液体スープは、熱Bも回収してしまうから、結局熱を交換しているだけのような気もします。
熱Aと熱Bの比率が問題なのかも知れません。
液体スープの脂を溶かす説も
検索すると、冬場などに固まりやすい、液体スープ内の脂を溶かすためという説が出てきました。ただ、少なくとも試したカップ麺では、脂が固まるような液体スープではないんですが……。
(余談ですがマルちゃん鴨そばはおすすめ)
海外ではどうやっているのか?
英語圏では、カップ麺の液体スープをどう扱っているのか調べてみました。ようやく見つけ出した動画。やかんをカップ麺の上に直接置き、意外なテクニックを発揮しています。1分20秒ぐらいから、見てみてください。
- やかんの帯びた熱で、スープの温度を落とさないようにしている。
- やかんの重さも活用。
- のりの粘着力も使って、スープの温度を維持(2分8秒付近)。
インスタント麺の液体スープ ふたの上に置く画像はありませんでしたが、スープの温度を落とさないことに執心しているのは、世界共通だと分かりました。
(まとめ)インスタント麺の液体スープ ふたの上に置く必要あんの?
- 外気に逃げる熱を、何割か回収できるので、熱いスープができる。
- 脂分が多い液体ス-プに限っては、脂を溶かす効果がある。
以上、センター試験は「化学」だったものの、ほとんど勘で解いていた、ど文系がお送りしました。挫折したのは、モルの辺りです。
追記 お便りの紹介です
id:tamazono9さん 北海道の冬では、ガチで脂固まるので必須です。
id:sgo2さん 温めた分だけ混ぜる時に熱が奪われないから、蓋から内部に戻る熱を奪っても、先取りしただけで差し引きゼロ。しかし逃げる筈だった熱を回収した分だけプラス。
熱Bを液体スープが奪っても、食べるときに返せるから相殺。熱Aは液体スープがブロックしなければ、間違いなく逃げていたから、プラス、ということのようです。
はてなで解決。