(^^)/ 月収50万円の学生ブロガーが書いた「超リッチ?ブログで月50万円稼ぐ学生の暮らしを大公開」のエントリーが話題になっていました。キャリア指導を正業にウェブサイト作りにもタッチしている観点から、いろいろと突っ込んでみましょう。
記事冒頭にアフィリエイトと情報商材の香り
記事冒頭の「おすすめ記事セレクション」には、就活・出会いなど学生ブロガーお得意のアフィリエイト記事へのリンク。すぐあとの「ブログ運営ノウハウまとめ」は、恐らくメルマガを経て塾生を募るか情報商材を紹介する導線でしょう。
ブログだけではなかなか50万円には到達しないと思いますので、アフィリエイトやブログ運営塾か情報商材?を絡めているのは悪くない戦略だと思います。アフィリエイトや塾は何かと批判されます。しかし、情報をベースに何がしかのユーザー貢献をして対価を得ていくのは、ブログ+グーグルアドセンスの業態と実質的には何ら変わりありません。多くの人が見落としているのは、アフィリエイトは紹介したくない商品を避けられるのに対し、アドセンスは人任せ、言ってみれば、広告に関して責任を取らない態度です。どのブロガーもアドセンスに掲載される企業を調査もしませんし責任も取りません。過去に軽薄な記事でネット汚してきたのがアフィリエイト陣営ですから嫌うのはよく分かりますが、実質を見ると見方が変わります。
アフィリエイトと(もしあるならば)ブログ運営塾を短いキャリアのなかでしっかりと前面に押し出しているのは、ビジネスのセンスはあるのではないかと思います。
「チャーシュー麺の大盛りを頼むようになる」
なぜいきなり「チャーシュー麺の大盛り」なの? ということですが、学生のラーメン好きは、現在の中高年の学生時代より大幅に加速しています。ラーメンブームが定着し、かなり質も良くなっていますので、そこに贅沢したい気持ちは分からなくはないです。健康には注意してくださいね。ただ、この項目を冒頭に置いた意図は分かりかねます……。
「タクシーを抵抗なく使える」に見るブロガーとしての甘さ
今となっては雨が降ったらタクシーを使っています←え
超緊急用の最終手段だったはずのタクシーが、気づけば雨具と化していました。
・傘
・長靴
・タクシー
今ではこの3つは私の中で同等なものとして位置づけられています。
学生の分際で?タクシーを使うというのは炎上狙いの案件ですが、狙い通りのブックマークコメントが入っています。
・タクシーを抵抗なく使えるとか週3-4で飲み会とか、手取り20万のリーマンと変わらないじゃないか。
・なぜかこういう人たちは必ずタクシータクシー言うね。ハイヤー使うようになってから記事書いてほしい。
タクシーを傘代わりに使うのは、個人事業者としては甘いと思います。折りたたみ傘を持っていればよいですから。私も年に120回出張していますが、最終的にセレクトした「ウオーターフロント」の750円位の折りたたみ傘を持ち歩いています。軽いのに悪天候にあっても1年は持ちます。エキナカのコンビニ等でもよく見かけます。
個人事業者は、やはり不安定な面もあるのでキャッシュは少しでも多く備えておきたいです。少しでもキャッシュがあれば、信頼できる人に記事の執筆依頼もでき、事業が拡大していきます。傘代わりのタクシーで消費してしまうのは、もったいない限り。
そして傘代わりにタクシーを使用してしまうKeitaさんに致命的に不足しているのものがあります。それは「大義」だと思います。中長期的にKeitaさんは社会に対して、自分の考える「答え」をどのように返していくつもりなのでしょうか? その答えが見つかれば実現のための費用はかなりかかるはずです。批判もされますが、イケハヤさんの大義は「会社員・都会暮らし以外の選択肢を作ることで救える人がいるのではないか」だと思います。やぎろぐさんは、まだ年齢的に大義は見つかっていないのだと思いますが、キャンピングカー生活を続けていけば、各地方の良さを全国に紹介するという大義に行き着くかもしれません。Keitaさんに大義が見つかれば、傘代わりのタクシーという虚しいお金の使い方はしなくなると思います。歩いたほうが健康に良いですし。
私自身の大義の具体像の一つに「学生が無料で使える自習室を作ること」があります。この健康じゃーなは「健康な社会・精神生活を取り戻すことを標榜する」ことに大義があるので感じにくいと思いますが、実業やほかの運営ブログを通じて発信を続けています。無料の自習室を作ることを考えたら、頻繁に缶コーヒーなど買ってはいられませんので、ペットボトルに水を詰めて出かけています。
もうひとつ、私が無駄遣いをしないのでは、行き詰った若者を1年くらい食わせるぐらいの財力がほしいという点もあります。(詳細は分かりかねますが)Keitaさんも恐らく塾生を抱えているのでしょうから、緊急時に食わせるための貯金も必要です。
※タクシーの項目を読んで分かったのですが、冒頭の「チャーシュー麺の大盛りを頼むようになる」は、タクシーが炎上した際に、発信者のブランド(信頼度)を守るための緩和剤だったのかもしれません。100%の炎上案件では、アクセスが集まっても発信者のオーソリティーが毀損(きそん)されるので、中期的には意味がありません。
「積読が増えた」
本の貯蔵が増えた。これは素晴らしいことです。しっかりした内容の文章には、5年前くらいに読んだ本の内容が生きていることがとても多いです。ネタになる表層的な出来事ばかり追っていては、本質が見えず良い文章は書けなくなると思います。
その意味で読書は下積みであり地道な裏の作業なのですが、それすらも商品化してしまうイケハヤさんはやはり秀逸な「ビジネスマン」なのではないかと思います。速読(つまみ食い)しKindleのコピペ機能をうまく使うのがコツだそうです。
「週に3〜4回呑んでる」
人と会うことは視野の広さにつながるので良いお金の使い方だと思います。毎回のように呑まなくても、夕食会みたいな文化が広がっても良いとは思いますが。ただしあまり交流を広げ過ぎると、意見が標準化してしまうのでそこは注意したいところです。皆の人気者の意見は人気者だから読まれるのであって、内容が深いことはあまりないです。
「オシャレに気を使いはじめる」
「オシャレなだけで相手に好印象を与えられるとか費用対効果高くね!?」
その通りだと思います。タモリさんが、悪い先入観を持たれないようにスーツにしていたのは有名な話です。
Tシャツの上に、なんか、カーディガンのデカイのを着て。普通の綿のパンツ履いて「どうも社長、おはようございまーす」かなんか言ってたんで。そしたら、社長が「お笑いというものは、見方によっては、ちょっと汚く見える場面があると。だから、芸人、お笑いをやってる人間は、普段は、キチンとした服装をしろ」と、こういう風に言われたんです。
「なんか無気力」=与えられた財産という自覚がない
正直に言って、堕落しきった毎日を送っています。
朝は遅く起きて、昼にちょこっと活動して夜は酒を飲む。この繰り返しです。
ブログは不労所得に近いので、私が寝ていても、お酒を飲んでいてもお金は発生し続けるんです。
ブログは確かにきちんと作りこめば不労所得になります。情報産業は新聞やテレビから広告費を奪い上り坂にある業界です。上りエスカレーター乗っているのですから、多少サボろうが、能力が低かろうが結果は出ます。そうして流れに後押しされて出た結果は自ら独占してよいものでなく、天恵(=天の神が人間に与える恵み)であることを自覚すべきです。好天に恵まれた豊作と同じ。誰だって成果は得られるのです。
私は以前は少子化で下り坂の教育業界にいました。人一倍努力してもセンスを磨いても、下りエスカレータに乗っている限り上には行けません。しかし、半独立となりインターネット事業を取り入れてからは、同じ努力で何倍もの費用対効果を出せるようになりました。もちろん自分が箱モノ(=多額の家賃と人件費がかかる)前提の教育産業を見切って、学校派遣やインターネットにシフトした判断から今があると思っています。その「見切った判断分」程度の対価は頂いても良いでしょう。しかし残りは社会に、答えとして返すべきものです。
ブログという上り坂の仕事により、Keitaさんの労働時間が減ったのは大いに結構です。ブログの価値を見出し、飛び込んで努力した分の対価は手にしてもよいと思います。しかしそれは1~2時間分の人より多い睡眠時間で十分ではありませんか?早く起きて、(いらっしゃるのかは詳しくは知りませんが)塾生のため行動してほしいと思います。産業構造的にラッキーであった部分から生まれた時間は、社会になにか「答え」を返すための業務に使っても良いと思います。寝ているくらいなら、熊本に行ったほうがよいです。
「破滅のニオイがする」
ブログで稼げるようになってから、人生のステージが1つ上がった気がしてます。
けど今、私がいるステージにはなにか大きなトラップあるように感じてるんです。このままヌクヌクしていたら、近い未来、破滅するんじゃないかなって。
ちょっと危機感もってます。
まだ新聞社や本屋さんが生き残っているのですから、情報産業はまだまだ伸びると思います。破滅の心配は中期的にはないと思いますが、やはり「大義」がないと厳しい。「会社員・都会暮らし以外の選択肢を作ることで救える人がいるのではないか」を大義に持っているイケハヤさんは、今日全世界のサーバーと自己バックアップが飛んだとしても、なおその大義をもとに講演などをして生き延びられると思います。イケハヤさんは、情報や稼ぎのテクニックで生きていると見なされますが、実は大義があるから生き延びているのだと思います。
Keitaさんも、いろいろな経験を積むなかで大義を発見され、様々な媒体にそれを広げていくことで、恐れている「トラップ」を回避できるようになるのではないかと思います。
まとめ
月収50万を自慢する学生ブロガーに致命的に欠落しているもの=大義
以上でお説教を終わります。(^^)/ジャーナ