虫歯で100万円失った自分が考える 歯を守るための３つの方法はこれ！！

虫歯です！

２０代のころから歯が弱く、ついに３本のインプラントを入れることになってしまいました。費用はざっと１００万円！  この記事では、歯を守るために必要だと感じたことを３つお伝えします。

インプラント手術の体験談と、ドルツ電動歯ブラシの開封の儀も登場！！

虫歯や歯周病は、命に関わることがわかってきた！

虫歯や歯周病のデメリットは、なんでしょうか。

世にも恐ろしい？歯科の治療を受けなくてはならないことや、費用の面だけ……ではありません！ 最近分かってきたのは、心臓病、心筋梗塞、認知症など、様々な病気につながるということです。

歯周病が悪化すると、心内膜炎という心臓病を引き起こすこともあります。歯周病菌が血液中に流れ込み、血管を巡って心臓の内膜に付着するためです。心筋梗塞や狭心症にかかりやすくなることもわかっています（『歯科医療なんでもブック』p34、5行目）

このほか、将来のがんにつながるという見方もあります（『ほんとに怖い歯周病  その予防と治療』海苑社）

歯を守るために必要だと感じたことを３つ

自分が、３本のインプラント（費用は軽く１００万円……）を入れることになった経験から、歯を守るために必要だと感じたことは３つあります。

• 出かける前でなく、寝る前に歯を磨く！　絶対に歯間ブラシも使う！
• 保険治療の銀歯は、意外なリスクがある。
• 根の治療は、想像より失敗しやすい。歯医者を厳選する！

出かける前でなく、寝る前に歯を磨く！　絶対に歯間ブラシも使う！

自分が大失敗したのは、２０代の頃、寝る前にきちんと歯を磨かず、朝に歯を磨いていたことです。

仕事が忙しく、深夜０時ごろ家に帰る日もあり、歯を磨く余力がなかったのです。しかし、虫歯になりやすいのは、唾液の働きが弱まる就寝中。圧倒的に就寝中がハイリスクです！！

唾液は、「再石灰化（＝溶けたエナメル質の修復）」の主役です。就寝前の飲食が虫歯の原因になるのは、就寝中は唾液が少なくなり、「再石灰化」がほとんど行なわれないためと考えられています。（岩見沢歯科医師会の記事を文意変えずに編集）　

自分が失った３本の歯は、２０代、寝る前に歯を磨かなかった生活に端を発しています。当たり前と感じる人には当たり前のことですが、どんなに仕事が忙しくても、寝る前の歯磨きは、欠かさないでください！ 

歯医者で販売のタフト２４

いま、使っている歯ブラシは、歯医者さんで売ってる、タフト２４です。飽き性のため、マツコの歯ブラシ（花王ピュアオーラ超コンパクト）もときどき併用しています。

タフト２４は、とても安い歯ブラシですが、歯医者さんでよく売られており、下の方に小さく歯科専用と書かれています。形状はシンプルですが、毛先がコンパクトで非常に磨きやすく、最終的に、これに落ち着きました。

外出の時も、持って行きます笑

姿形がシンプル過ぎ、最初のうちあまり惹かれませんが、使い続けると、完成度がすごすぎると感じます。（ほかの歯ブラシの、形などの工夫はほとんど無駄！）

画像出典：埼玉県歯科医師会

そして、歯ブラシ選び以上に大切なのが、歯科で磨き方指導を受けること！ 歯科医院では、斜め４５度に毛先を当て小刻みに動かすバス法を教えてくれることが多いようです。毛先が歯周ポケットに入り、歯石が取れやすくなる方法です。

※ただし、歯の状態によっては、別の磨き方（スクラビング法）の指導を受けることもあります。

高濃度フッ素と歯間ブラシ

そして、寝る前に絶対にやってほしいのが、歯間ブラシ！これは、体験から絶対といえる根拠があります。

歯間ブラシが習慣化してから気づいたこと。

• 歯間ブラシで汚れがよくとれるのは、決まって右上の数本の歯。
• そしてその数本の歯には、すべて虫歯の治療跡がある！ １本も残らず！！

ここは、強調したいのでもう一度（笑）

汚れがよくとれるのは、決まって右上の数本の歯。そして、その数本の歯には、すべて１本も残らず虫歯の治療跡！！　

どなたにも汚れが入り込みやすい場所があり、歯間ブラシを使わない限り、感染の宝庫となります。歯と歯の間の汚れは、歯ブラシでも電動歯ブラシでも物理的に取れませんので、絶対に併用してください！

※歯の間の広さは個人差が大きいので、いくつもの歯間ブラシを試してみてください。個人的には汚れが取れやすい３連フロスが気に入っています。

なお、歯磨き粉は、歯ブラシや歯間ブラシをサポートするものですが、高濃度フッ素入りのものを歯科では勧められました（例えば、写真のクリニカアドバンテージなど）。ちなみに、アメリカやオーストラリアでは、蛇口から出てくる水道水に予めフッ素を混ぜて、地区全体で虫歯予防が行われています。

Percentage of US population receiving fluoridated waterc 66.3%（National Water Fluoridation Statistics，2014年）。

• １４歳以下は、フッ素の濃度や歯磨き粉の量に上限がある（ライオン歯科衛生研究所を参照）。
• コンクールという、緑のパッケージの液体歯磨きも勧められた。フッ素の働きを弱める、研磨剤を配合していない。最近、ドラッグストアでも千円程度で売られている。

保険治療の銀歯は、意外なリスクがある。

虫歯の治療には保険が効きます。しかし、財政を圧迫しないように“さじ加減”が行われているように感じます。やみくもに最先端の技術を保険適用してしまうと、保険の仕組みが成り立たないのです。

その１つは、保険治療の銀歯（被せ物）です。すき間が発生しやすいなどの理由から、銀歯は再度の虫歯（二次う蝕）になる可能性が高いと言われます。

実は、自費診療のかぶせ物に比べて、保険の銀歯を使った場合には、同じ部位や隣接する歯が再び虫歯になる可能性が格段に高まります。保険の銀歯を入れると５年以内に７３％の確率で虫歯が再発するという研究（北海道大学・森田教授）まで発表されているほどです。（小伝馬町歯科  ハルデンタルオフィス）

二次う蝕（うしょく ）が怖いのは、あまり痛まない場合があり、被せ物で隠れているため、本人も歯科医も気づきにくいことがあることです。

画像出典：ひじや矯正歯科

特に被せや詰め物の内側で進行する二次カリエス（記事筆者注：二次う蝕のこと）は気づきにくく、最終的には歯が砕けるか神経の先の顎の骨の中が腐るかまで気づかないことも多いのです。（ひじや矯正歯科）

 銀の被せ物よりは、ジルコニア（セラミックの一種）など、自己負担の治療のほうが、治療後の成績が良いようです。自分は最近は、すべてジルコニアを選んでいます（自己負担は１カ所１０万弱！）。

また、銀歯は、年月が経つと、金属の作用で周囲の歯ぐきが黒くなることがあります。

とくに前歯は、多少高いと思っても、思い切ってジルコニアなどを選ぶとよいと思います。保険外治療なので、クレジットカード払いができますし、消費税率が１０％になる前に決断すれば、数千円安くなります！

銀歯でも二次う蝕のリスクを下げることはできる

ただし、保険のきく銀歯でも、再度の虫歯である二次う蝕にならない人がいます。

もし、銀の被せものを選ぶ場合、歯磨きや定期点検は、とくに念入りに行ってください！　歯科医院でのブラッシング指導は、必須です。 あとから紹介しますが、電動歯ブラシの導入も一案です。

悪化しやすい二次う蝕は、根の治療、抜歯への黄金コース！

自分は、奥歯の銀歯の下が二次う蝕になり、まったく痛まなかったため気づかず、歯を抜く一歩手前の、根の治療まで行ってしまいました。

根の治療はとても難しく、必ず成功するわけでありません。自分の場合は、次のようなプロセスで、根の治療がうまく行きませんでした。

• 奥歯の銀歯の下に二次う蝕が発生。全く痛まなかったので、発見されたときには、根の治療が必要な段階だった。
• 根の治療は、若い歯科医が担当した。
• 治療後しばらくして、痛みが出たため、ベテランの院長や、同じ歯医者の口腔外科医に治療してもらったが、歯根の病原菌は抑えきれなかった。
• あきらめて抜歯……！

（なお、自分の場合は、寝ている間に歯を食いしばる力がかなり強く、歯根の状態を悪化させた可能性もあります。そのため歯科用マウスピースを作り、一時的に根の状態が多少改善しましたが、結局治りませんでした）

もし、抜歯すると、ブリッジ（条件によっては部分入れ歯）かインプラントの選択肢にたどり着きます。ブリッジは、近くの歯で人工歯を支える方法で、年月が経つと、近くの歯がダメになる可能性もある治療法です。保健治療ですが、自分は真っ先に選択肢から外しました。

１本の人工の歯を２本で支えているブリッジの場合、支えている２本の歯に３本分の力がかかります。このため、支える２本の歯にトラブルが起きやすくなってしまいます。（『歯科医療なんでもブック』p68、8行目）

最終的に、ブリッジは避けたかったので、１本３０万円以上かかるインプラントになってしまいました。

根の治療は、想像より失敗しやすい。歯医者を厳選する！

話を少し戻します。抜歯の一歩手前、虫歯の最終段階といえるのが根の治療。

歯根は、文字通り木の根のようになっており見通しが悪く、感染部分を取りきるのは難しいようです。歯科用マイクロスコープ（顕微鏡）の使用がベストですが、普及率はわずか３％！ ベテランの先生なら経験から成功率は上がりますが、本質的にはなかなか難しい治療のようです。

歯科用マイクロスコープは、（中略）90年代に歯科医療に導入されましたが、普及率は大学病院や一部の歯科医院のみで約３％です。（『歯科医療なんでもブック』p 47、7行目）

もし始めからこのことを知っていれば、根の治療を言われた段階で、院長先生か口腔外科医（いずれもベテラン）に所見を頂いたのですが、残念ながら手遅れ。

歯を削る、詰め物を入れるといった、基本的な治療は若い先生でも良いと思いますが、根の治療は、とにかく経験のある先生にお願いした方が良いと感じました。

混んでいる歯医者のベテラン歯科医が良いと思う理由

私は、インプラント３本に至るまでに、数カ所の歯医者を経験してきました。自分なりの結論は、難しい治療のときは、混んでいる歯医者のベテランが良いということです。

歯科は設備投資に多額の費用がかかります。

現在通っている歯科は、歯科用マイクロスコープ（顕微鏡）は未導入ですが、歯科用３Ｄ−ＣＴ（３次元撮影装置）は導入済みです。相場は、１台２千万円前後のようです。３Ｄ-ＣＴがあったことで、インプラントの治療は安心して受けることができました。

現在の歯科エックス線撮影法は2次元画像が一般的で、複雑な構造の顎 顔面領域の診断性能を満たしていない。／高額なため歯科医院における歯科CT装置の普及率は1割に満たない。（平成 27 年度医工連携事業化推進事業 成果報告書(概要版)）

最新の装置を導入し、より良い人材（歯科医、口腔外科医）を集めるためには、巨額の費用が必須。

繁盛しており、丁寧に時間をかけつつも、次から次へ治療を行うだけの人気（予約が取りにくい）があることが必要だと思います。お金儲けに走らない、インフォームドコンセントの徹底も、チェックポイント。また、上述のように、根の治療、インプラントなど経験を要する治療は、ベテランの歯科医が、やはり確実だと感じました。

電動歯ブラシ  開封の儀！

さて、歯磨きは、歯科で指導を受けタフト２４にも慣れ、自信が付いてきました。歯医者でも、よく磨けているとほめられました。

しかし、３本のインプラントを入れることになったので、電動歯ブラシも買うことにしました。インプラントは、通常の歯と同じように長く使えますが、神経がないため、手入れを怠ると周囲が悪くなってしまいます。

インプラントとは無関係でも、銀歯をはじめ、詰め物をされている方にはぜひおすすめしたいものですし、平均寿命が長くなった現在、電動歯ブラシは必需品に近づきつつあると感じます。

電動歯ブラシ選び

電動歯ブラシメーカーは、ブラウン、パナソニック、オムロン、フィリップスの主に４社があります。

画像出典：ひじや矯正歯科

個人的には、パナソニックで即決でした。

日本人に合った小さなヘッドでバス法ができるのは、パナソニックだけ。ブラウン、フィリップスの海外メーカーは、外国人向けの大きなヘッドです。①バス法、②小さなヘッドは、歯医者で必ずすすめられる内容。実際にパナソニックの電動歯ブラシだけが、日本歯科医師会の推薦を得ています。

さらにパナソニックは、「インクリボン商法」をやっていないことも好印象。あの、本体は安いが、消耗品でお金を消耗するやつです笑

• パナソニックのブラシは１本約４５０円（３ヶ月使用可能）
• フィリップスのブラシは１本約８００円

パナソニックの機種の中では、最初は小さくてカラフルで持ち運べるポケットドルツに惹かれたのですが、ブラシの振動が弱く、手磨きと併用。

調べてみると、本格的なバス法ができるのはパナソニック ドルツ EW-DL34以上の製品であり、ドルツ EW-DL34は、代表的な入門機 とのことでした。ここまで調べれば、自信を持ってドルツ EW-DL34に決定です。

（注）歯の状態によっては、歯科でバス法以外の方法を勧められる人もいます。

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上は、ポケットドルツ（楽天市場）。

パナソニック 音波振動歯ブラシ Doltz ホワイト EW-DL34-W [EWDL34W]【RNH】 価格：9120円（税込、送料別) (2019/3/18時点)

上は、ドルツ EW-DL34（楽天市場）

楽天市場のビックカメラでは、ドルツ EW-DL34が品切れのため、エディオン楽天市場店へのリンクです。全体に品薄のようです。

パナソニック ドルツ EW-DL34開封の儀！ 

歯医者推奨の小さなヘッドによるバス法ができる、パナソニック ドルツ EW-DL34が届きました！ 楽天市場のビックカメラを利用しました。

丁寧な梱包。

箱には、日本歯科医師会推薦の文字。パナソニックだけです。

日本製。日本人の歯の形にあったヘッドが特徴です。

開けてみました！ ブラシ２本、充電器、電動歯ブラシ本体ででシンプルな構成。

電動歯ブラシ本体とブラシで、すぐに使うことができます（テスト用に少し充電されています）。

手に持つと、その軽さに驚きます！ ドラッグストアで売っている電池式の安い電動歯ブラシの重さをイメージすると見事に裏切られます。旅行等に持って行くことも、十分に可能です。

箱を開けた時から何となく期待できた、説明書いらずのシンプルさ！

スイッチを押すと、ノーマル→ソフトと入れ替わる。それだけです。しかも２回目からは、直前の動作を記憶してくれます。

充電も置くだけでカンタン。充電器に置いて収納する人が多いと思いますが、充電がなくなりかけたら警告ランプがつきます。

面白いのが、３０秒ごとと２分後に、一瞬だけ振動が止まり、時間経過を教えてくれる仕組み。磨くべきところを４分割してもれなく磨けば、性能上２分で終わりますよという意味だと思います。

歯医者の歯科指導では、クセによる磨き残しを注意され、順番を決め全部磨き切るように言われますので、理にかなった機能です。

パナソニック ドルツ EW-DL34は、基本の歯ブラシである、密集曲細毛ブラシが付属します。バス法にも対応しますので、まずは十分ですが、もし希望があれば別のブラシ（ステインケア、舌のケア）も購入できます。

なお、上位機種では、歯ぐきケアやポイント磨きができる歯ブラシも装着できます。こだわりが強い人は、最上位機種のドルツ EW-DP52を選ぶと良いでしょう。

有り難いのは、本体防水設計。水深１メートルに３０分耐える設計ですので、お風呂場で使うことも可能です。ただし、わざと全体にシャワーを当てたり、湯船に入れたりすることは、避けてください。

スイッチと充電器との接触部分以外は、日常的に水洗いが可能で、清潔さが保てます。

誤ってシャワーが当たってしまっても、すぐに壊れることはありません（なるべく当てないでください）。お風呂場で使えるというのは、大きなメリットです。 

パナソニック ドルツEW-DL34の使用感

• 音はそれなりに大きく、甲高い音です。ワンルームで、そばに誰か寝ているような状況だと使えませんが、扉１つ隔てた場所なら大丈夫です。
• オフィスでは、音が大きいため少し目立ちます。基本的には、家庭用ですが、かなり軽量で持ち運び自体は可能です。
• 汚れはきちんと取れ、スッキリとし、歯の表面が乾いた感じになります。
• 口臭は確実に減ります。マスクで鼻まで覆い、全部の息を吐き出す方法で何度かテストしました。
• 上述のように、操作は説明書いらずのシンプルさで、お風呂場でも使用できます。

注  口臭の80%以上は、その発生の理由が口腔内にあることがわかっています（『歯科医療なんでもブック』p165，2行目）が、呼吸器系や全身的な疾患の場合も一部にあります。

まとめ  虫歯で100万円失った私が考える 歯を守るための３つの方法はこれ！！

歯磨きサボり→銀歯→２次う蝕→根管治療→抜歯→ブリッジ→左右の歯がぐらつく→総入れ歯、は日本の保険治療の黄金コース。早いか遅いかの問題ですので、対策は必要です！ / “虫歯で100万円失った自分が考える 歯を守るための３つの方法はこれ！！ - とらべるじゃーな！” https://t.co/u1lyUrhkRX

— ブログ運営部＠とらべるじゃーな (@travel_jarna_b) 2019年3月18日

以上、虫歯で100万円失った私が考える 歯を守るための３つの方法でした。

• 出かける前でなく、寝る前に歯を磨く！　絶対に歯間ブラシも使う！
• 保険治療の銀歯は、意外なリスクがある。
• 根の治療は、想像より失敗しやすい。歯医者を厳選する！

バス法など、歯科医院で指導を受け歯みがきをしっかりやり、歯科のちょっと深いところ（銀歯とジルコニアの違い、根の治療の実情）を知っていれば、インプラントに行き着くことはありません。次の内容は不要のはずですが、興味のある方や、ブリッジからの変更をお考えの方のために、インプラントの体験談を記しておきます。

本格的なバス法に対応した入門機、ドルツ EW-DL34。

パナソニック 音波振動歯ブラシ Doltz ホワイト EW-DL34-W [EWDL34W]【RNH】 価格：9120円（税込、送料別) (2019/3/18時点)

楽天市場のビックカメラでは、ドルツ EW-DL34が品切れのため、エディオン楽天市場店へのリンクです。全体に品薄のようです。

（おまけ）インプラントの体験談

おまけとして、インプラントの体験談です。インプラントは、歯槽骨にインプラント体を埋め込む方法で、本来の歯と同じような力でかむことができます。

• かむ力が弱まることは、健康上のリスクにつながる。
• かむ力が弱まることは、見た目が老け込むことにもつながる。

（根拠：サンデー毎日）

自分の場合は、抜歯後の奥歯２本と、抜歯予定の前歯１本のインプラント手術を予定しています。現在１本目がほぼ終わりました。

ーーなぜインプラントが必要になったの？

銀の被せ物の下で、再度の虫歯である２次う蝕が進んだのが主な原因です。２次う蝕は、痛みが出ないことも多く、ひどくなるまで気づきませんでした。銀歯は、要因の１つに過ぎず、歯みがきをしっかりやっていなかったのも原因です。

『歯科医療なんでもブック』p 67,73

ーーほかの選択肢は？

保険治療のブリッジや部分入れ歯も選択肢でしたが、いずれも近くの歯に負担がかかります。家に例えると、ブリッジは隣の家の屋根を頼る方法、部分入れ歯は隣の家に鉄骨で合体するような方法です。両側の歯に、1．5倍の力が加わります。ブリッジや部分入れ歯は、安く済みますが、長い目で見れば損だと思いました。

ーー歯科選びは？

丁寧に治療をしつつも、次から次へと患者を見ている歯科医院を選びました。インプラントは、歯科用３ＤＣＴの設備があると安心できるので、繁盛しており、設備投資ができる歯科医院が良いと思いました。

また、虫歯治療で通い続け、技術面や対応面をよく見極めた歯科医院を選ぶのもポイントです。インフォームドコンセントが徹底しており、保険外治療は紹介はするが押し付けない、金もうけ主義ではない歯科医院が良いです。

なお、インプラントの際には部分麻酔を使いますので、何度か部分麻酔の治療をしてもらった歯科医院だと、適切な麻酔の量が分かっており、確実に効くことが確信できるので、インプラントのときに安心できます。

ーー金もうけ主義ではないとは、どの辺から？

安い治療を嫌がらず、手を抜かないことから分かります。自分の場合、抜けやすい差し歯が１つあり、普通ならインプラントを強く勧められるような状況です。しかし、通っている歯科医院は、何度でも丁寧に付け直しをしてくれます。保険点数が低く、自己負担数百円の治療ですが、２０分くらいかけてくれます。

ーーインプラントを施術する歯科医にはこだわった？

はい。インプラントや外科手術の経歴を調べて、相当の経験がある口腔外科医であることを確認してあります。

ーー費用は？

メインは、インプラント体の費用と手術費で約２０万円、上物の人工歯が約１０万円。このほか、３ＤＣＴスキャン代や定期健診で数万円ずつかかります。自分の場合は、１本４０万円弱程度の計算です。今年から来年にかけて３本入れてゆくので、１００万円前後を予定しています。

 ーー安いインプラントもあるようだが？

１本１５万円程度で済む安いインプラントも調べましたが、信頼に足るメーカーの製品を使わない、歯科用３ＤＣＴを使わないなど、不安があるため即検討から外しました。

『歯科医療なんでもブック』p 90

 ーーインプラントができない人もいると聞くが

歯の骨の状況などから、インプラントが難しかったり、ときには、インプラント体が歯の骨に定着しなかったりの場合もあります。

自分は、まず歯科用３ＤＣＴを撮って、口腔外科医の診断を受けました。３ＤＣＴの画面を使い、インプラント体を埋め込む角度や深さまで、図式的に説明してくれます。自分の場合は、歯槽骨の量は標準的で、インプラント手術は十分に可能。正直に言うと、もう少し骨量が欲しかったが、長さがやや短めで直径が長いインプラント体で十分に施術可能という診断でした。

この日に、保険外治療の歯科用３ＤＣＴスキャン代が、数万円必要でした。これは、保険外なのでカード払いができます。

 ーーインプラント手術の段取りは？

３ＤＣＴスキャンでインプラント手術が可能との診断が出て、そこで決断すれば、あとは消毒の日と、手術日を決めます。

インプラント手術は、歯を抜くより少し大変で、親知らずの抜歯より簡単と説明される場合もあります。口腔外科医もその認識で間違いはないと言っていました。時間は、３０分程度と説明されました。

自分の場合、口腔外科医に、自分の場合の手術の難度を聞きましたが、日常的にやっているレベルであり、まずは問題がないということで、悪い意味ではなく楽勝ムードでした。

 ーーインプラント手術の麻酔は痛い？

インプラント手術はまず麻酔から入ります。麻酔は、歯を削るときと同じ麻酔です。これまでに、歯を削ったことが何度かあり、麻酔に慣れていると負担は軽めです。

自分の通っている歯医者は、表面麻酔から入るため、針の痛みは余りありませんが、歯の裏側の歯茎に麻酔をかけるときに、わずかに痛む感じがします。

麻酔や歯を削るのが苦手な人は、治療によって病原菌が逃げていくイメージを、絵やＣＧで想像しておくとうまくいきます。あとは、お腹に息をたっぷり吸いこむと、心が落ち着きます。また、過去に麻酔がしっかり効き、あまり痛みがなければ、歯科医院との信頼関係ができますので、それも大きいです。

 ーーいよいよインプラント手術！

いよいよインプラント手術ですが、歯槽骨に穴を開けるのは、まったく痛みはありません。削る音も、ほとんど気になりません。歯の表面を磨く機械の方が、音がうるさく嫌な感じがするくらいです。この辺は、精神的な部分も大きいので、過去に麻酔を含む治療がうまくいった歯科医院で、実績があり話しぶりも信頼できる口腔外科医に任せることが重要です。

歯槽骨に穴を開け、インプラント体をはめ込むまで、１５分足らずで終わったかと思います。骨を削ることよりも、バキュームしきれなかっただ液がのどに溜まるのが少しストレスになったことぐらいです（笑）　

なお、このときにわずかに血液が混ざる感じがして心配になるかもしれませんが、インプラント体の定着には、血流が必要なので、良い兆候と考えてください。

ほんとうに簡単なので、インプラントが怖いので、やむなくブリッジ、部分入れ歯、スマイルデンチャー（金属を使わない部分入れ歯）を検討している方は、再検討してみてもよいと思います。

 ーー手術の終わりはどのような感じ？

最後に針と糸で傷口を縫います。これはわずかに痛みを感じるかも知れません。全体を通して、少しだけストレスになったのが、だ液が飲みこみにくいことと、この傷口を縫う時のチクリ感だけでした。

ーー歯を抜くより少し大変で、親知らずの抜歯より簡単というのは本当だった？

はい。自分の場合は、歯を抜くよりは楽な印象でした。歯を抜くときは、歯医者も驚くほどあっけなく抜けることもあれば、ゴリゴリと抜くこともあります。人によっては、割ってから抜くこともあるそうです。

これに比べると、インプラントは、３ＤＣＴでイメージしたとおりにインプラント体の細さ分の穴を開けるだけですし、実は歯茎を切る範囲もインプラント体が通る程度の狭さということです。自分に関しては、歯を抜くよりも楽な印象です。

あと、歯を抜くのは歯を失ってしまう残念感のある治療ですが、インプラントは、新しい歯を迎える治療なので、精神的に大きな差があります。

なお、親知らずの抜歯は、知人が同じ歯科医院、同じ口腔外科医にやってもらい、１時間悪戦苦闘し、しばらく痛かったと言っていましたので、少ない事例の比較ではありますが、確かに親知らずを抜くよりは簡単なのかも知れません。

 ーー手術後の痛みは出た？

当日は、麻酔が切れた後、わずかに痛みが出たので、痛み止めを１錠だけ飲みました。それ以降痛みはなしですが、抗生物質は毎食後のみ、食事や間食のあとは、うがい薬のようなもので清潔を保ちます。

自分の場合、傷口がふさがり良くなってくるはずの５日目くらいから、体調によっては少し痛みが出ました。ネットで調べると、１週間先まで痛いのは危ない、と書かれており心配しましたが、抜歯のさいには、順調ですと言われました。

事実、糸を抜くと圧迫がとれたのか、痛みがすぐに引きました。経過は順調で、今後人工歯を乗せれば完成です。

以上がインプラントの体験談です。

お金がかかるのがすごくネックになりますが、インプラント自体、歯科医院と口腔外科医をうまく選べば、とても簡単です。

漫画『ブラックジャック』で、患者の体内に置き忘れたメスが、カルシウムに包まれて無害化していた、印象的なシーンがあります。

インプラントの仕組みも少し似ていて、歯槽骨がインプラント体を異物と判断して包み込んでしまう生体反応を利用しています。そのため、歯槽骨にしっかりと固定され、メンテナンスをしっかり行えば、一生使える第２の永久歯になります。健康面や老化防止面でのメリットは大きく、１本３０万円なら、お値段以上だといえます。

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