夕方、さらりと流れてきた、重大過ぎるニュース。我らがはてなブログが、アフィリエイトサイトの容認を発表したのです!
2019年10月1日より、はてなブログの個人営利利用を許諾します https://t.co/7CtqH7S3Zn
— はてな (@hatenapr) September 2, 2019
「2019年10月1日より、はてなブログの個人営利利用を許諾します」
現在までの良記事の蓄積によって得た評価を投げ捨てるもの
まず抱いた感想。
はてな(アフィリサイト容認)は、アホですか?
— ブログ運営部@🚃とらべるじゃーな (@travel_jarna_b) September 2, 2019
コンテンツメインで、一部に公正なアフィリが入る形が、社会的に求められるブログ。
アフィリメインでのブログなんて、誰も望んでいません🤢
Googleより先手を切って、アフィリ規制の流れを作り、良記事を重ねてきた全ての資産を投げ出すもの🤢
真っ先に浮かんだ感想は、上の通り。
Googleが、アフィリエイトサイトの順位を下げ、Yahoo!がアフィリエイトサイトの広告を禁止したのが今年の潮流。その流れよりずっと先駆的に、ユーザーはアフィリなど望んでいないという旗印を、高く高く掲げていたのがはてなです。
やっと世が追いついてきた段階で、アフィリエイトサイトを容認……! 心穏やかではありません。
アフィリサイトがなくなって困る人はいますか?
ユーザーがアフィリエイトサイトを嫌う理由は、アフィリエイト手数料が高いと思われる順に、適当な理由をつけたランキングに辟易しているからです。なぜかどのサイトも同じ商品を推している。ネットリテラシー云々抜きに、誰でも気づきます。
アフィリエイトサイトがなくなって、困る人がいるでしょうか? いたら呼んできてほしい……!
はてなの経営的な理由があるのだろうか?
はてなでは、有用な記事や日記的内容をメインとし、その一部にアフィリエイト記事が含まれるブログは、許容されてきました。ブログの運営費や取材費等もかかりますので、この形は多くの人が納得するものでしょう。
この方針を投げうつのは、なぜなのでしょうか? 最近のはてなブログは、以前のような盛り上がりが見られず、落ち着いた雰囲気です。ワードプレスやnoteへの流出も多少見られます。はてなの経営的な理由が、背景にあったのではないかと思います。
はてな村はしくじったのでは?
— ブログ運営部@🚃とらべるじゃーな (@travel_jarna_b) September 2, 2019
ウェイ収益報告だぜぃ😋的な書き手を叩いて叩いて追い出して、
匿名ダイアリー、Togetterを重用し、はてなの画一化と退潮を招き、それがアフィサイト容認につながってしまった。
アフィサイトより、ウェイウェイ収益報告しているブログの方がましでっしゃろ?😇
はてなに失望したあと、次に頭に浮かんだのが、上記の内容です。最近のはてなブックマークは、はてなブログが人気エントリーに上がってくると、条件反射的に叩くような部分があります。
上のコメントは、温泉を紹介したある方の記事についたもの。
この種のコメントには、その記事全体のイメージを損なうように、意図的にスターが多くつけられます。取材を重ね、(クソメディアの何十倍も)力を入れた記事でも、トップブコメがこうなってしまうと、表紙が破れた本のように感じられてしまいます。これでは、はてなでブログを書こうという人が減るのは仕方のないこと。
数年前には、20代を中心とした、収益報告などを特徴とするウェイ系のブログを軒並みぶっ叩き、ほとんど追い出してしまいました。いま思うと、ヒッチハイクだとかキャンピングカーだとか、他愛のない内容であり、アフィリエイトサイトの跋扈を許すより、ずっとマシだったのではないでしょうか? はてなブックマーカーの融通が利かない余り、はてな関連の衰退を招いたことが、アフィリ容認につながったとしたら、残念なこと この上ありません。
はてなのサービスを維持するための努力をしていますか?
はてなが優れているのは、ユーザーに背を向けた、金稼ぎだけのブログや、内容の薄い記事を一切評価しないことです。はてなのシステムを使っている方には、IT系のエンジニアが多く含まれます。自分たちが苦心して作り上げてきたシステムを、悪用されたくない。その一心で、良い内容のブログを増やそうと努力してこられたのです。
しかし、上のツイートに述べたように、現在は匿名ダイアリー、Togetterばかりが上がってくる状態。たしかに両者には面白い内容が多いですが、外部から新しい人を呼び込むには、バランスを欠くのではないでしょうか?
外部から新しい人が入ってこなければ、はてな関連のサービスは衰退します。はてブで厳しい意見を受けて、書き手が成長することはなくなり、低品質なブログや記事が跋扈する結果になります。
聞きたいのは、あなたは、はてなのサービスをどのくらい宣伝していますか?ということです。はてなのサービスを守るためには、新規のユーザーを増やすことが必要。私は、講演の機会があると、たびたびはてなブックマークの利用を勧めてきました。ある高校では、320人にはてなブックマークの紹介をしました。話し終わったあと、高校の先生が、私も使っていますよ、と声をかけてきてくれました。
一縷の望みを求めて
はてなの収益目的容認、さっそく営業的効果が出ている様子。
— ブログ運営部@🚃とらべるじゃーな (@travel_jarna_b) September 2, 2019
ワードプレスでのブログ開設を検討していた方が、容認を機に、はてなも視野に入れることにしたという事例がありました。
どんどん取り込んで、良いアフィリ文化を作るという方向性もあるのかも知れんね😇
そんな折、少し違う見方をつぶやいたのが、上のツイート。はてながアフィリエイトを解禁したと聞き、さっそく自分のTwitterに問い合わせがあったのです。
その方は、アフィリエイト色を出し過ぎない、読みごたえを重視したブログを開設しようとしていました。はてなはアフィリ禁止という噂を聞き、ワードプレスを検討していたとのこと。解禁により、はてなを検討するようです。
こういう方がはてなでアフィリエイトサイトを開けば、ブックマークやコメント欄で、厳しい助言を受けることができます。
- 「エビデンスは?」
- 「このジャンルなら〇〇社の商品に触れるだろ普通は。素人?」
- 「商品自体分かってない。やりなおし」
辛口のブックマーカーの声が聞こえてくるようです。
規約は厳しくなる、が嘘でないように
はてなの説明をよく読むと、これまでグレーだった、アフィリエイトサイトの位置づけを、白黒はっきりさせるだけとのこと。規約自体は厳しくなるそうです。
これまでのはてな規約は、Googleのポリシーのようにグレーゾーンが大きく、空気を読む、方向性・狙いを考える、という部分がユーザーに求められてきました。グレーゾーンが広いことは、自ら進んで状況を把握しようとするモチベーションとなるため、必ずしも悪いことではありません。
しかし、よく分からないからググって、「はてなは理不尽。アフィリはバンされる」と思いこむ人も多かったのでしょう。しかし、その情報は、はてブスパムでバンや規制を受けた方による、逆恨み的な表現だったりします。
今回、はてなが基準を明確にしつつ容認したことで、ワードプレスに流れていた層をはてなに取り込めるかも知れません。その方が、ネットの健全な発達にはメリットがあります。
Googleより先手を打って、ユーザーは今のアフィリサイトを望んでいないという旗を鮮明に掲げたのがはてな。
— ブログ運営部@🚃とらべるじゃーな (@travel_jarna_b) September 2, 2019
だからこそ、濃い内容の記事が蓄積され、ドメイン評価・企業評価を勝ち得たものです。
黙示的容認から明示的容認に変えるだけかと思いますが、いっそう厳しく、明確な規制を期待しています。