マクドナルドが2年ぶりに営業黒字に復帰した(2016年1~6月)。功労者とされる3つの期間限定バーガーをふり返ってみる。
功労者その1 グランドビッグマック(520円)
4月発売。高級路線、カフェ路線、健康路線などがことごとく失敗し、生き残る道はジャンクを極めるしかないとマックが悟った悟りバーガー。固定ファンの多いビッグマックが巨大モンガー(※)した形なので安定感は抜群だった。ただし160円高い。
※1980年代のヒーローもの「太陽戦隊サンバルカン」では、怪人(=機械生命体)が瀕死に落ちいったあと、巨大モンガ~!と叫びつつ巨大化し形勢逆転する。マックもついに最終手段巨大モンガーを使った。
功労者その2 クラブハウスバーガー(490円)
4月発売。トマトも入っているが鮮度がなく、基本的にボリューム感があるように見えるだけのバーガーだった。ローストオニオン投入の工夫は認めるものの、490円は高い。なぜヒットしたのか謎で、完全にグランドビッグマックのヒットの勢いだけ。ヒット曲の次に発売したら売れちゃったバーガー。
功労者その3 ロコモコモコガー(400円)
5月発売。粉チーズトッピングのバンズ、具材の卵、適度にジャンクなバーベキューソース(公式にはグレービーソース)。マックがらしくないまじめさで作ったハンバーガーでこれは名作だった。
マックの2大弱点は野菜の鮮度と肉質。野菜の量が少ないのが逆に奏功した。また、マックは卵系に関しては月見バーガーはじめ実は負けなしで、卵が肉質をカバー。弱点を含めた自己理解バーガー。ネーミングは皮肉めいてしまったが、マックの歴史のなかでは明らかに名作。
まとめ
マックを黒字に導いた3つの期間限定バーガー
① 悟りバーガー … 原点回帰のグランドビッグマック(520円)
② ヒット曲の次バーガー … クラブハウスバーガー(490円)
③ 弱点を含めた自己理解バーガー … 名作のロコモコモコガー(400円)
結局自己理解が大切ということ。マックはモスにも、スタバにも、サブウェイにもなれない。ジャンクで行くしかない。
その根本には場所が良すぎ家賃が高いことがある(その結果、野菜の鮮度と肉質が低下し調味料依存となる)。マックに行くということは、場所を食べるということ。