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じゃーな!

「別な人」が作る社会に引導を渡す

働かなくてよくなる 怖い

増田風

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都市伝説? プレミアムフライデー導入企業って本当にあるの?

自動運転技術がもう完成間近。公道試験は2014年夏に始まっているし、半自動運転車(スバルのレヴォーグ)も発売された。渋滞中はもちろん、一般道でも高速道でもアクセル、ブレーキの操作はいらないとのこと。10年後にはタクシー運転手の仕事もきれいになくなっているだろう。人命が関わる複雑な判断が求められるクルマの運転が機械化できるなら、人間の仕事は人工知能によって9割以上自動化されてしまうだろう。すでにスーパーではシンプルな技術ではあるが「自動レジ」が定番化してきた。袋をつけるかとか、ポイントカードをお持ちかとか、面倒だと思うお客は率先して自動レジに流れている。始めてしまえば、実に簡単なものだ。ホワイトハウスも人工知能に関する政策や法整備の検討を開始した。

そもそも人はまず第一に食糧を得るために働いているのだが、農業生産も機械化は急速に進む。工場で品質の良い無農薬の野菜が作れることは、小学生の教材にも出てくる。知らないのは古い教育を受けた大人ばかりなのだ。皆が夢見た、遊んで暮らせる生活はもう直ぐ先にあるのかもしれない。情報技術を上手く生かし、ほとんど遊びながら暮らしている人もすでにいる。私の知る限りでも毎日趣味の釣りをして暮らし、雨の日にだけ仕事をしている人がいる。情報技術は新聞や雑誌などのマスコミにあった膨大な無駄を省き、利益率を上げ労働時間を減らしているのだから巨視的には機械化と同じようなものだ。

私は働かなくてよくなる日が怖い。今も半ばフリーランスなので仕事と遊びの境界線が喪失し、日常が遊び(=あるいは興味があり苦にならないこと)に侵食されつつある。社会の変革がもっと進めば、仕事の効率を気にしなくなる日が来るかもしれない。朝早く起きて文章を書いたり、パワポを打ったりしても意味がない。寝たいだけ寝れば良い。駆け足で頑張って取材しなくても良い。明日で良い。なんとつまらない生活なのだろうか!張り合いがない、なんとつまらない生活なのだろうか! ブラック企業を一層すれば、ストレスに起因するトラブルや病気は減り世の中は丸くなる。つまり女性は、満員電車でくさいオッサンの真横に座らなくても良くなるのだ。仕事がなくなれば移動客は減るので電車は混まない。オッサンは健康になるので色々とにおわなくなるし、外見に気をくばる余裕すらできる。何なら毎日旅行もできる。しかし!都会で消耗することなくして出かける旅行は、果たして楽しいのだろうか? 解釈は全て対比的になされる。楽あれば苦あり。苦あれば楽あり。もちろん資本主義のパラダイム(=枠組み、ドグマ)で考えているから、仕事が激減したノーストレスの社会を想像できないだけであろう。それでもやはり、仕事がなくなるのは怖い!現代思想によれば、自然物を改変して役立つものに変える喜びは人の本質を形成しているはずだったではないか!パソコンに打ちこむのはそれと無縁の仕事に見えるが、実は自然界の電子を人の役立つように改変しているのである。土からツボを作るの同じ。仕事の大半を失い、人間としての存立基盤を失ったら、どういう社会になるのであろうか?非常に怖い。しかし、その誕生に立ち会ってみたい好奇心も多少はある。皆が夢見た健康的な「遊び暮らし」の社会に変わっていく時代に産み落とされたことは幸運ではある。双方の利点を経験することができるからだ。昨日奴隷だった人が貴族になるような類い希な経験。現生の人類はみなシンデレラなのだ。

※マルクスは労働からの疎外(=一部を担い歯車となること)を危惧したが、まさか労働からの完全な疎外が起こり、全ての労働問題が解決するとは予期しなかっただろう。

注意
上の文章は、労働と資本主義の終焉期であった21世紀前半に、ある日本人が書いた文章である。古いパラダイムに囚われた人間の杞憂と慌てぶりがよく分かる。

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