とらべるじゃーな!(はてなブログ)

#別な人が作る社会に引導を渡す

旅行 キャリア ブログ運営

グーグル検索は終わってない。ゴミどもと血まみれになって格闘してる

「グーグル検索は終わってる。がっつりSEO対策されたゴミしかヒットしない」の記事について。

anond.hatelabo.jp

全然違うと思う。

私は、2014年8月から、委託事業と併行して、サイト運営を始めた。血と汗にまみれて踏ん張り、先月ようやく合算で正社員時代の収入を超えた。私の2年間は、googleとともにある。その2年間を賭けて、心から反論したい。

独自画像はゼロ 「××近くのおすすめレストラン」的な記事

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例えば「××近くのおすすめレストラン」的な記事の画像が全部引用ってどういうことなのでしょうか。

おすすめもクソもお前明らかにそこ行ったことないだろってw

とりあえず、この部分は大賛成。

自分も、旅行記事を結構書いている。他人様の写真をドロボーし、行ったこともない場所について、鼻くそを掘りながら書いた小銭目当てのまとめに、検索結果の順位で負けることがある。ちっきしょー!費用をかけて取材し、何度も試行錯誤してようやく撮れた、自分の写真だけで固めたのに、1ページ目にも出てこない。この扱いの理不尽さは許しがたい。

人によっては、旅行は、年に1度程度の機会である。仕事が忙しい人には、特に貴重だ。ミスリードが許されない旅行ネタに関して、「行ったことがない場所」を書くなど論外も論外、大気圏外だ。

旅行のまとめサイトのなかでは、ライターのキャリアを明示しているものがある。

・旅行が好きで~す。

・書いた場所は「行ってみたい場所」で~す。

・旅行は年に2回で~す。

2000回死んでこい!書く資格ねーじゃん。すぐ記事削除して、サーチコンソール(旧ウェブマスターツール)でインデックス削除申請しろや。

でもねえ

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でもねえ、実は行ったことがない人が書いています、とちっちゃい字でも表示しとるまとめメディアは、まだ良心的だわ……。ユーザーが判断できる。それに、自分の記事がまとめサイトに負けていたのは、単にドメインが弱いせいだということも、1年くらいたって分かった(はてな系のドメインではない)。

googleは、情報提供者が手薄なジャンルで数ヶ月から半年、競合が多いジャンルでは2年位は、信頼できる発信者として認めてくれない。よく考えたら当たり前。実社会でも、新入社員にいきなり大きいところを任せる企業なんてない。キャリア1年のベテランの先生なんて、学校にいない。

上位表示されず、ほとんどアクセスがなくても、ユーザーに旅行を失敗させたくない、今できる範囲で最高の品質の記事を上げたい。そういう責任感だけをバネに何時間もかけた記事をエントリーし、何度もリライトしてきた。その結果、ようやく、まとめサイトに競り勝つ記事が出てきた。

 

つまり……

つまり、

1人のユーザーや、1人の運営者の視点で見れば、googleは理不尽に見えるときもあるけど、総じてよくやっとる。

では、旅行やランチの検索で、まとめサイトや似た大手サイトの検索結果ばかり返してくるのはなぜか。

それはまだ、信頼できる個人がきちんと書いたサイトが、少なすぎるから。googleは、学者からエロい人まで、日本だけで1億人を超えるのユーザーによる、検索というアクションに、瞬時に答えを返さなければならない。もし、めぼしいサイトに答えがなければ、知恵袋でも弱小アカウントのツイートでも、あらゆる場所から掻き集め、0点何秒で答えを返してくる。

旅行記事を書くには、経費がかかる。往復の交通費、宿代、食事代。だから、個人サイトはまだ網羅(もうら)性が弱い。だから、現地取材をしていない記事も採用せざるを得ない。

googleだったてドロボー写真とドロボーコンテンツでできた記事は、しっかり把握しているが、返すネタがないときに、まとめサイトやウィキペディア、知恵袋をやむなく返している。その辺は分かってあげて欲しい。

社畜

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SMAP騒動で、一般の人も、芸能界を想像以上に大組織が牛耳っていると分かっただろう。しかし、それは芸能界の特殊事情ではない。日本社会全体がそうなっている。

多くの人が、大学を出て希望するにしてもそうでないにしても、企業に就職せざるを得ないのは、周知の通り。これは、簡単に言えば、資本主義社会では生産手段を企業が独占しているから。法律でそれが許されている。

だから個人は、自分の手で納得いくものを生産し、自分で時間をコントロールする労働生活がとっても難しい。

オリラジの中田某(なにがし)は、テレビ番組内のしくじり偉人伝のコーナーで、マルクスを扱い、下のように総括した。

マルクスの主張を2行に要約すると

「お金持ちと貧乏な人の格差社会をなくそう」

 あきれて物が言えなかった。

 

私はマルクスがらみは、入門編である『資本論の世界』しか読んでいないが、この1冊を読んだだけでも、 「お金持ちと貧乏な人の格差社会をなくそう」のようなクソみたいなまとめにはならない。どれだけ頭が悪いと、このようにまとまるのか。これはサヨクウヨクの問題でなく、最低限の知性の問題だ。

マルクスは言う。積み木に興じる子どもを見て見なさい。彼らは、親がどれだけやめさせようとしても、遊びをやめようとしない。人間は本来、労働が楽しくて仕方がない生き物なんです。

当時この話を読んだ高校生の私は、ひっくり返るほど驚いた。え?仕事は楽しいものなの??? 

いや、だって自分の作りたいものを、初めから終わりまで作って、納品できれば楽しいに決まってるよね?それを生産手段を全て奪われ、資本家の金儲けの効率を優先して、部分を担うからつまらいだけでしょ。ベルトコンベアの労働者は、完成した車の形も知らなければ、喜ぶ家族の顔も知らないでしょ?こうマルクスは問いかけてくる。

検索がgoogleでなかったら、私は独立できていなかった

20世紀までは、生産手段の全てを大企業が握っていた。情報産業を見ても、テレビが約10局、全国紙は5紙程度。全国に向けて、何かを書き訴えたいという人は、自力で出版にこぎつけるか、わずか15程度の大手企業に入り、出世するしかなかった。大学生は、フルタイムで企業に勤めるしかなく、40年以上、国際的に見れば常軌を逸した拘束を受けるしかなかった。

googleは資本主義の権化であるアメリカの企業だ。だから、独占資本主義のシステムを踏襲しようとすればできた。個人が書いたブログは全て検索結果の3ページ目以下。1ページ目は、大企業のニュースサイトが独占。キーワードによっては1位、2位なら、年間億単位でも売れる可能性がある。検索順位を大手企業に販売するビジネスモデルをgoogleが採用していたら、はてなの個人ブログなんて誰にも読まれていなかった。

しかし、googleは「やった」。

ユーザーのメリットだけを基準とする、検索結果を表示する方向に舵(かじ)を切ったのだ。これは、大企業にとっては、社会主義革命並みのインパクトであるわけ。これまで金さえ出せば思い通りだった旧メディアが沈没し、「公平」という世にも恐ろしい旗を掲げたgoogleが世界を寡占してゆく……。大企業の本質は、商品価値をメディアで増幅して消費者に見せ、購入させるトレンドを恣意的にこしらえるモデルなんだから、相当焦ったはずだ。

もちろんえげつない企業どもは、googleが被リンクの量を評価基準にしていると分かると、金を出しリンクを購入し、社畜やアルバイトをこき使い、星の数ほどのサイトを作成させ、自作自演リンクを張りまくった。個人の良心的なサイトが埋もれていく。

しかし、我が先生であるgoogleは、2014年ごろまでに、リンクを張りまくって検索上位に叩き出す手段を、ほぼ全て撲滅した。やった。そして私は2014年8月からサイト運営を始めた。ただただ、ユーザー第1に真面目にやれば、それなりに何とかなる時代に生まれた幸運に感謝した。そして、サイト運営だけで食っているわけではないが、なんとか独立できた。

これはグーグルが、資本主義と寝なかったことにつきる。

アメリカのスパムは強烈

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日本でも、えげつない金儲けサイトがたっくさんあり、ネットを汚しているが、アメリカではもっとえげつない。ワードプレスを運営している人なら、ちょっとした個人サイトにも数百単位でスパムメールが来ることから、アメリカンの恐ろしさが分かると思う。米グーグルは、そうした百戦錬磨の企業と血だらけになって戦い、ユーザー本位の検索結果に近づけようとしている。これは分かってあげてほしい。

日本のグーグルもがんばっとるよ

日本のgoogleの最近の功績は、芸能トレンドブログをほぼ壊滅状態にまで粉砕したことだ。芸能トレンドブログとは、下のような記事がたくさんあるブログ。

「◯◯の不倫発覚 相手は?大学名は?卒アルは?子どもはできた?」

最近はgoogleが頑張っているので、あまり見かけないが、一時期は似たような芸能トレンドブログが検索結果を埋めつくしたことがあったのだ。やり方はよく分からんが、恐らくアルゴリズムで自動検知後、googleのスタッフが目視確認してひとつひとつペナルティを下していった(検索順位が50ランク落ちるなどいろいろ)。

なぜ芸能トレンドブログが一時期溢れかえったのかというと、それは某情報商材のせい。原則として1次情報を提供すべきという視点に欠く情報商材なのに、たくさん売れたたため、検索結果がえらいことになった。でもgoogleは、お金を積まれても、手加減などしないので、無事に浄化終了。サンキュー。

長文サイトの問題

とにかく長い。5000、6000字は当たり前。
もちろん長いこと自体は必ずしも問題ではないと思いますが、明らかに文字数を稼ぐためとしか思えないような回りくどい書き方の記事が多すぎる。

被リンクの代わりに、googleが文字数をかなり見るようになったので、質が悪い長文サイトの問題はあるかも。しかし、長文は、途中で離脱されず完読されなければ、高い評価につながらないロジックなので、ダメな長文記事が上位にいるときは、何か別の問題があるかも。

まとめ そしてはてな

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はてなブックマーク はてなブログ

20世紀までは全部の生産手段が企業の手にあって、個人は手も足も出なかった。でもgoogleは、本気で書けば個人の記事を、大手ニュースサイトの上に置くことがある。確かに、人工知能がやっとるので、常にベストの検索結果表示とはならないが、とにかく大企業の太鼓持ちにgoogleが墜ちなかったことで、個人のキャリアが180度変わる余地が残された。

これは、別に新卒ブロガーが良いと言っとるわけではない。会社勤めのなかで、確かな知見を得た者が、個人であっても社会に知恵や知識を返すことができ、その時間分の給与を得られるだけのアクセス数を獲得できる可能性がある、と言いたいのだ。

そして、googleは「はてな」とその村民を信頼していることを忘れてはならない。はてなブックマークが、ほかのソーシャルシグナル(SNSの反応)より重く見られているのは周知の事実だ。互助会などの問題こそあるが、大筋、はてなでは、アフィリエイト目的で書かれた薄い記事、すっかすかの記事は上がらない。

googleは、まだ不十分かもしれないが、とにかく良質なコンテンツを上げようとしている。その一環として、悪の掃除屋としてはてなを信頼している(ハブサイト)。

100人中100人が満足する検索結果は難しい。しかし、検索結果は嫌いになっても、googleは嫌いにならないでほしい。なぜなら、googleこそ、独占資本主義の牙城アメリカから生まれた人類の希望の星だからである。

googleバンザイ!

はてなバンザイ!

まとめ市ね!!

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