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Googleアドセンス 2サイトに自動広告を導入した結果と考察

運営する2サイトに、Googleアドセンスの自動広告を導入してみました。従来のように広告の位置を指定しなくても、広告が自動で挿入されます。10日間のテストの結果を、数値とともに考察します。

個人の発掘したデータはあまり参考にならんのだよ

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Googleアドセンス広告など、サイト運営に関して、自分のブログで実験して検証する方がいます。グラフ等が掲載されていると、信じがちですが、信頼度は総じて低め。サイト数やPV数に限りがあるなかでは、客観的な検証をすることは、困難だからです。

信頼できる情報を出す人は、大規模サイトを使って検証したうえで、有力なアフィリエイターと情報交換し、基本的には有償で情報提供しています。

筆者は、10サイトを運営していますが、月間PVは合計、最高でも100万程度です。あくまで個人サイトの規模ですので、今回の記事は、具体例・仮説の1つとして、ご参照頂ければ幸いです。

※SEO関係の記事は、投資して得た確かな情報に基づきます。広告の数値関係は、強い興味がないため、十分な情報を持っていません。

www.jarna.jp

Googleアドセンス 自動広告とは

Googleアドセンスでは、2018年頃初頭から、自動広告の仕組みを導入しています。アドセンスを導入されている方は、広告の設定の項目から、自働広告へ進めます。

  • 「全般設定」を選び、掲示したい広告を設定すると、間もなく登録サイト全てに、自動広告が掲出されます。
  • 「詳細URL設定」を選ぶと、1サイトずつ好みで設定したり、または広告を出さない記事を指定できたりします。

Googleアドセンス 自動広告の個人的な検証結果

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サイトAとサイトBにGoogleアドセンス自動広告を導入し、検証してみました。

① 従来の広告位置

  • サイトA 検証前の広告は、記事上、1段落目のあと、記事下。
  • サイトB 検証前の広告は、記事上、1段落目のあと、記事下。

両サイトとも、はてなブログでよく見かける、冒頭重視だが記事下にも1つ置くというシフトです。

② PVの推移

【PV】 日数 サイトA サイトB
2017年4月2~11日 10 9万 2万
2018年3月23~4月1日 10 8万 1万
[自動広告]2018年4月2~11日 10 7万 2万

各サイトのPVを、自動広告を導入した10日間(2018年4月2~11日 )、その直前の10日間(2018年3月23~4月1日 )、昨年同時期の10日間(2017年4月2~11日 )の3区分で比較します。

両サイトとも大きな変化なくPVが推移しています。

③  ページRPMの推移

見積収益額は、PV数の変化や、時期、広告主に左右されるため参考になりません。一方、 ページRPMは、Googleアドセンスのレポートでも概要(デフォルト)で表示される、重要なデータです。1000PVあたりの収益額となり、状況に左右されない、収益の効率の良さを示します。

  • 平均的なサイトのページRPM 200~300円
  • 純粋な日記ブログなど、広告との相性が良くないサイトのページRPM 100円前後
  • 広告との相性が良い、または綿密な対策を施したサイトのページRPM 400円~900円

ページRPMの数値は、Googleアドセンスの守秘義務から、ネット上で公表してはいけないので、昨年同時期を100とした数値で表示します。

【ページRPM】 日数 サイトA サイトB
2017年4月2~11日 10 100 100
2018年3月23~4月1日 10 101 84
[自動広告]2018年4月2~11日 10 58 151

いずれも小規模サイトですが、非常にクリアーな結果が出ました。

  • サイトA 自動広告によりページRPMが約半額に落ち込む。
  • サイトB 自動広告によりページRPMが1.5~2倍に跳ね上がる。

サイトBは自動広告の導入で、収益の効率が1.5~2倍になり、諸条件が同じなら、収益額も1.5~2倍になる計算です。

ユニクロとアドセンス広告を比べるとわかること

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これまで、Googleアドセンスの広告のデザインは、かなり控えめのものでした。正方形(レクタングル)をメインとした比較的地味な広告を、3つまで表示することが基本でした。派手な広告が無数に掲示されるサイトでは、ユーザーが不快感を持つというGoogleの懸念が背景にあり、ある程度目立つ(=そこに広告があると分かる程度)が大人しめのデザインという性質を持っていました。

しかし、正方形(レクタングル)のような典型的な広告は、ユーザーが無意識のうちに無視する傾向が出てきました。海外では、クリック率の低下が顕著で、低収入の方ばかりクリックしているというデータもあるようです(元Googleアドセンスチームの方による)。これを実店舗に例えると、次のようになります。

  • 昭和時代の実店舗:店員が動き回り、売る気満々のお店に、消費者は違和感を感じず、接客を受けていた。
  • 現在の実店舗:接客が強そうなムードのお店は、消費者が意識的、無意識的に避けるようになった。

消費者が商売慣れし、成熟した現在は、ユニクロのように、消極的な接客の店が主流です。

ユニクロに入店すると、レジが仕切りで囲われています。店員は客に近づかないというサインです。そして、売り場に出ている店員も、必ず整頓や棚への納品などの作業をしており、店員は、販促要員でなく、お店の商品の間に埋もれています。消費者は安心して、店員の直近で服を選べますし、分からない時は気軽に声をかけられます。

この状態は、ネット広告で言えばまさにネイティブ広告です。Googleアドセンスの自動広告を導入すると、記事(段落)のど真ん中に記事内広告、人気記事などの間にインフィード広告が現れます(関連記事と似たデザインの広告がセットになった関連記事広告は、インフィード広告の1種に分類されると考えられます)。これらは、すべてネイティブ広告です。

  • ユニクロの店員:店内で作業する形で商品群に自然に溶け込んでおり、消費者は存在に気づきやすいが、嫌がることはない。
  • ネイティブ広告:記事や関連記事の間に自然に溶け込んでおり、ユーザーは気づきやすいが、嫌がることはない。

Googleアドセンスの自動広告は、ユーザーの手間の軽減や機械学習の成果という面もありますが、正方形(レクタングル)に代表される従来型の目立つ広告から、目立たないネイティブ広告へ、完全に主力を移すという点に本質があります。

従来型の広告は、テキスト広告とディスプレイ広告とGoogleアドセンスでは呼びます。

[補足] 例えてみると……

  • 突然前面に飛び出す、くり返しの浮上・追尾などウザい広告:DQN
  • 従来型の正方形に代表される、広告らしい広告:陽キャ(陽キャラ)
  • ネイティブ広告:陰キャ(陰キャラ)

現在の流れは、陰キャ広告が主流。DQN広告は、Googleが打ち出した、Better Ads Standardsにより排除の方向です。

同様に考えると、よく見る下のような誘導枠も、分類すれば陽キャに属するでしょう。現状ではまだ嫌がられていないと思いますが、将来的にはデザインよりも、記事自体の信頼度がリンク先への興味を高め、リンク自体は地味という方向にシフトしてゆくかも知れません。

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なぜ自動広告で明暗が分かれたのか?

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テーマに戻ります。なぜ、Googleアドセンスの自動広告導入後、2つのサイトで明暗が分かれたのでしょうか?

【ページRPM】 日数 サイトA サイトB
2017年4月2~11日 10 100 100
2018年3月23~4月1日 10 101 84
2018年4月2~11日 10 58 151
  • サイトA 自動広告によりページRPMが約半額に落ち込む。
  • サイトB 自動広告によりページRPMが1.5~2倍に跳ね上がる。

[追記]4月12日にサイトAの自動広告をやめ、テキスト広告・ディスプレイ広告3つに戻したところ、ページRPMが元に戻りました。

自動広告の本質が、ネイティブ広告へのシフトだと考えると、それぞれのサイトのネイティブ広告への相性がカギになりそうです。

ページRPMが激減したサイトAでは、関連広告導入で、かなり広告数が増えました。しかし、広告を見ると、記事内容に合っていないものが多いと感じられます。これは、サイトAが、専門サイトではあるものの、クレカやキャッシングのように、広告出稿が活性化しているジャンルではないということに原因があると考えます。

一方、サイトBは、専門サイトかつ広告出稿の多いジャンルです。これまでは控えめに3つの広告を出していましたが、自働広告で広告が増え、さらにネイティブ広告化で目にとまりやすくなったことで、ユーザーから見てクリックしたくなるチャンスが増えたのではないかと思います。

簡単に言えば、次の通りです。

  • サイトA:以前に比べ、広告が目立つが、興味のないものばかりだ。意識的、無意識的に、すべての広告を無視したくなる。
  • サイトB:以前に比べ広告が目に入るようになり、しかも自分にとって興味深い広告が連続して出てくる。広告に興味がわいてくる。

これが、分析の結論になります。あくまで、小規模サイトによって検証した仮説・具体例であることにご留意ください。

【追記】新たに気づいたのですが、広告との相性が良くないサイトAで、広告が多く掲出されたということは、単価がかなり低いものも掲示され、それがクリックされた可能性があります。3つに絞ったほうが、よりましな単価になるはずです。

表は広告単価のイメージです(実際の単価とは一切関係ありません)。サイトAは広告枠が増えたことで、10円、5円といった単価の低い広告が出てしまった可能性があります。サイトBは、低めの単価でもそれなりのレベルにあります。

    枠1 枠2 枠3 枠4 枠5 枠6
サイトA 手動広告 30 25 20      
サイトA 自動広告 30 25 20 15 10 5
サイトB 手動広告 60 55 50      
サイトB 自動広告 60 55 50

45

40 35

仮説に基づいて言えることは、はてなブログであってもワードプレスであっても、専門サイトかつ広告出稿が盛んな分野である場合には、すぐに関連記事広告を導入すべきだということです。Googleアドセンスが攻めに転じ、次々に興味を持つユーザーに広告が届くはずです。

一方、ひいき目に見ても、関連性のある広告は出たりでなかったりだなと思うブログをお持ちの方は、従来の、控えめの広告スタイルの方が、良いかも知れません。【追記】広告過多のイメージを避け、低い単価の広告が掲出されてしまうことを防ぐことができるためです。

  • 【仮説】ユーザーの属性(性質)が絞られており、それに対応する広告が多くの企業から出稿され、入札も活発になっているようなサイトは、自動広告に向いているのではないか。広告の数が多すぎると感じるかも知れないが、ユーザーの要求と合致しており、自動広告を導入すべきである。 

Googleアドセンス 自動広告を導入した結果の個人的な推察は、以上です。

[用語のまとめ]

  • 陽キャ型広告 … テキスト広告とディスプレイ広告
  • 陰キャ型広告 … 記事内広告、インフィード広告(関連記事広告含む)

※モバイル全面広告は陽キャ型ですが、出現タイミングを絞り込み、嫌悪感を与えないように工夫されています。アンカー広告(スマホの上か下に出る)は、広告がそれなりに目立ち完全な陽キャ型で古いように感じますが、自分で閉じられる点で嫌悪感を軽減しています。

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