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FBのいいねやシェアを増やして、SEO的に意味あるの?

例えば「96%の人がこのカラーIQテストをパスできません」というFB投稿。仮にパスしたとしても、その画面をいいねやシェアをしたら、大恥です。釣りを含め、FBのいいねやシェアを増やして、SEO的に意味あるの? のお話。

【インチキ】96%の人がこのカラーIQテストをパスできません

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フェイスブックで回っている「96%の人がこのカラーIQテストをパスできません」。

パスした人が自慢気にシェアしたら、オレもオレものコメントが連発。ほとんどの人が4%に入るみたいですね。ユーザーの自尊心をくすぐって「いいね」を集め、サイトの評価を上げる?プロジェクトかと思います。

嬉しくなってアップした方は、ちょっと恥ずかしい。よく「潜在能力」「IQ」「前世」「周りからこう思われている」などが釣り針になってますね。さすがに疑り深い人は釣れないようですが、日々の満たされない感をリサーチして巧妙な釣りをしかけているのかと思います。

FBのいいねやシェアを増やして、SEO的に意味あるの?

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釣りにせよ正統派にせよ、FBいいねやシェアを集めて、SEO的に意味あるんでしょうか? 諸説あります。

  • FBのいいねやシェアは、SEO的に意味がない。Googleのマット・カッツ氏が、クローラー(Googleが各サイトを読み込む仕組みの1つ)が、FBのデータにほとんどアクセスできないことを根拠に、検索結果に影響しないと発言している。
  • FBのいいねやシェアは、SEO的に意味がある。FB投稿に書き込まれたリンクには、no follow(FBとして評価するリンクでないという意味)が付加されるが、Googleとが、注目されているサイトを知る指標として使用しないことにはならない。

マット・カッツ氏の発言は、よく根拠として引用されていますが、GoogleのクローラーがFBのデータにほとんどアクセスできなかったのは、昔の話です。今は、最新の投稿から、古い投稿まで、インデックスされています。

ただし、インデックス(検索結果への表示)されているのは、注目されている書き込みだけです。私の個人ページの書き込みと、運営しているフェイスブックページでの書き込み(いいね数は、多い記事で200程度)を比較してみると、個人の書き込みは全くインデックスされていませんが、フェイスブックページでの書き込みは、古いものもインデックスされていました。

するとGoogleは、いいねやシェアが多い書き込みあるいは、ページ自体へのいいねが多い場合、内容を把握し、リンク先も読み取っています。FBのアクティブユーザー数は、日本では2700万人。ユーザーには中高年が多く、友人の目に触れる仕組みから、書き込み内容は比較的穏当です(露骨な宣伝行為は少ない)。この背景を考えると、FBいいねやシェアを集めることが、SEO的に意味があるのかは、見えてきます。

【結論】FBのいいねやシェアは、SEO的に意味はある。

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マット・カッツ氏の、古い発言を根拠に、FBのいいねやシェアは、SEO的に意味がないとする人には、Googleがなぜ、比較的良質な2700万人の動向を指標として無視できるのか、はっきりと説明願いたいところです。

  • FBのいいねやシェアを増やせば、SEO的に意味はある、が結論です。比較的良質な2700万人の指標を、Googleが捨てるはずがないと言えるからです。
  • ただし、いいね獲得が少ない、個人投稿者の書き込み内のリンクは、Googleのクローラーが読み取っていないので、SEO効果はゼロです。
  • 通常の個人投稿者はもちろん、大量に友達がおり、毎回100以上のいいねを獲得している人の投稿もインデックスされていません。
  • 個人投稿者でも、ホリエモンクラスは、インデックスされています。
  • no followが付されるため被リンク効果はありません。注目されている記事の「指標(シグナル)」として、Googleが使用していると考えられます。

以上をまとめると、リア充クラスを超えた、相当多数のいいねやシェアを、一定期間以上続けることで、Googleはクローラーを差し向けるようになり、SEO効果が出てくると考えられます。これは、個人や企業のサイトが、自分の関心に沿って投稿を続けても難しいレベルであり、かなり広範な期待に応える記事内容を、連続投稿してゆく必要性がありそうです。

では、なぜ多くのサイトが、FBのいいね・シェアにSEO効果なしと結論づけているのでしょうか? これはやはりGoogleのマット・カッツ氏の発言の影響が大きいです。しかし、冷静に考えてみてください。マット・カッツ氏が、「我々は現在、FBのいいねやシェアを、ランキング決定の重要な要素として捉えている」と、公に言うと思いますか? もしそう発言すれば、一瞬にして、FBページや大量のリンクが生成され、Googleの仕事が増えるだけです。クローラーの稼働やインデックスの容量には莫大な経費がかかりますので、Google自ら、価値のないコンテンツを増やすような発言は、しないと見るのが妥当です。

 釣りの場合のSEO効果は?

「96%の人がこのカラーIQテストをパスできません」のような釣り投稿でいいねを集めて、SEO効果があるのでしょうか? この種の投稿は、「潜在能力」「IQ」「前世」「周りからこう思われている」などが釣り針になっていると記しました。これは、かなり広範な期待に応える記事内容を、連続投稿してゆくという条件を、実は満たしています。

カラクリを見抜いたひとからすれば、スパムに違いありませんが、「情弱」の人にとっては、おもしろく価値がある投稿となりますので、FBやGoogleとしても、マイナス評価は与えづらいでしょう。

 ただし、釣り投稿は、ユーザーにほんとうの意味で価値を与えることのないコンテンツなので、あまり感心はできません。歌舞伎町などで、道行く人皆に社長!と声をかけるのに似てます。あるいはブランド店で「そちらはお姉さまですか」「まあ!母ですのよ(笑)」にも近いかも知れません。ほぼ全ての人が「社長」や「お姉さま」です。原理は普遍的。

残念ながら、現状では、釣り投稿であっても、いいねやシェアのSEO的効果はありますし、フィードから排除することも難しいです。

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